山崎、尾崎、崎村、野崎、浜崎…
といった、馴染みがある苗字に使われている「崎」という漢字。
地名でも見かける機会は多いですよね。
その中でも「﨑」という、右上の部首が違う漢字を見かけたことはないでしょうか?
実際、崎にはいくつかの異体字が存在します。
本記事では、そんな「崎」の異体字についてなどを紹介していきます。
「崎」という漢字の読み方・意味
「崎」という漢字は、
音読みで「き」、訓読みで「さき」と読みます。
意味としては、
・山道などがけわしい様。岸。
・海中や湖中に突出した陸地。みさき。
・山の出っ張った先端。
といった感じです。
崎には以下のように異体字が多いです。
おそらく一番有名なものが、「たつざき」とも呼ばれる「﨑」、
他に俗字(※正式な文書などでは使われないが、世間一般で用いられている異体字)では「嵜」、
別字では「㟢、埼、𥔎、碕」などがあります。
「﨑」の読み方、変換するには?
崎の異体字である前述の「﨑」、通称「たつざき」の「﨑」ですが、漢字の意味や読み方としては崎と同じです。
ただ、「﨑」は常用漢字表には記載されていない漢字です。
漢字変換するには「さき」と入力すると、「崎」と同様に変換候補に出てきます。
「崎」がつく地名など
ここからは「崎」がつく地名等について紹介していきます。
崎がつく県・市区町村(※順不同)
長崎県、宮崎県
川崎市・茅ヶ崎市(神奈川県)、大崎市(宮城県)、岡崎市(愛知県)、高崎市・伊勢崎市(群馬県)、尼崎市(兵庫県)、柏崎市(新潟県)、藤崎町(青森県)など
東京にある崎がつく地名など
大崎(品川区)、篠崎(江戸川区)、日本橋箱崎町(中央区)、長崎(豊島区)など
ウイスキーの「山崎」、シウマイの「崎陽軒」、寿司屋の「海鮮三崎港」
世界的にも評価が高い、サントリーのジャパニーズウイスキー「山崎」。
この商品名は、サントリーの創業者である鳥井信治郎が建設した、日本最古のモルトウイスキー蒸留所がある土地名に由来します。
神奈川県の横浜では「シウマイ」でおなじみの「崎陽軒」が有名ですよね。
名前の由来は、同社の創業者が長崎県出身で、江戸時代にあった長崎の出島の別名「崎陽」からきています。
また、株式会社 京樽が運営し、300店舗以上ある寿司チェーンの「海鮮三崎港」、「すし三崎港」、「すし三崎丸」。
この「三崎」は、日本有数のマグロ基地として知られる神奈川県三浦市の三崎漁港のことを指します。
ご興味あれば、寿司についての下記記事ものぞいてみて下さい。。
「崎」がつく苗字(名字)
「崎」がつく苗字を冒頭で軽く紹介しましたが、多い順では、
山崎、宮崎、岩崎、川崎、尾崎、岡崎、松崎、野崎、篠崎、石崎、島崎、大崎、浜崎、柴崎、藤崎、田崎、高崎、江崎、長崎、神崎、吉崎、黒崎、磯崎、杉崎、寺崎、河崎、塩崎、矢崎、森崎、柿崎、西崎、小崎、須崎、崎山、小松崎、嶋崎、中崎、熊崎…
となっています。
余談ですが、上位5つの順位や人数は以下の通りです。
苗字
|
苗字の読み |
全国順位
|
全国人数
|
山崎
|
やまざき、やまさき
|
21位
|
約480,000人
|
宮崎
|
みやざき、みやさき、みさき、みやき
|
66位
|
約236,000人
|
岩崎
|
いわさき、いわざき、いわざぎ、いわがざき、いいわさき
|
93位
|
約190,000人
|
川崎
|
かわさき、かわざき
|
128位
|
約149,000人
|
尾崎
|
おざき、おさき、おぜき
|
160位
|
約126,000人
|
参照:名字由来net
最後に
本記事では「崎」について掘り下げましたが、以下の別記事で「はしごだか 髙」や「つちよし 𠮷」といった他の漢字についても紹介しています。
こちらもぜひ読んでみて下さい。
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